あなたは部下である営業社員に対してきちんと営業戦略を説明していますか?
前線に立つ営業マンにとって営業戦略を理解することはとても重要なんです。
今期の戦略は「顧客満足度を高めること!」
目標は売上前年比20%アップ!
こんな目標に対して営業社員が
「よし、それなら今期はテレアポの数を20%増やしてみよう」
と具体策を思いついているわけではありません。
多くは(また無理なこと言っているよ・・)と肩を落としていることでしょう。
そして、売上目標値だけが一人歩きを始めて達成できないのです
売上目標に到達できそうにない営業マンほど 【自分がなぜ達成できないか】という理由を長い時間かけて説得しようとします。営業報告書も長くなります。
もちろん新しい営業戦略(地域、ツール、ターゲット業界)など考えられていません。
本来、営業戦略は具体的にわかりやすく経営者や管理者が考えて部下に指示を与えるべきものです。
しかしトップのあなたはどこまで営業戦略を真剣に考えて指示を出していますか?
また、社員の営業戦術とその効果判定はされていますか?
■テレアポ・・ 一日に何件かけて、引合いは何件あるのか?受注金額と受注件数は何件?かかっている時間と費用は?社員はやる気に満ちているか?
■飛び込み・・ 一日に何件訪問して引合いは何件あるのか?受注金額と受注件数は何件?かかっている移動時間と費用は?社員の体力とやる気は大丈夫か?
■DM・・・・・ 一日に何件発送して引合いは何件あるのか?受注金額と受注件数は何件?かかっている発送費は?ダメな原因は何?商談のできる営業社員が封筒につめる作業をしていないか?
たとえばDMというと、すぐに会社案内やカタログを送付して効果判定し、あきらめてしまう企業もありますが、いまどきカタログの送付だけでは誰も電話をかけてきたりしません。
「DMの反応が良くないな・・じゃあ、飛び込み重点でいくか!」
これは営業戦略とは、いいません。
トップからは
「今のDM、反応が無いのには原因があるからみんなで文面に工夫をこらして反応があるように変えてみようじゃないか」
「ターゲットユーザーは西地区のサービス業に絞ってみるか」
という大枠のヒントを与えてほしいのです。
具体的な内容はできるだけ社員自ら考えるように仕向けます。
「どうすればいいのか全くわからない」という社員には最初のうちはお手本を見せることも必要でしょうが、考えることの必要性は理解してもらいます。
もし、営業社員が自ら考えることをすべて無くして、一から十まで上司が指示した場合、失敗に終わった営業マンは同僚と仕事帰りに一杯飲みながらこう言います。
「上司に言われたとおりにやったのにダメだったから
仕方ないな。 ありゃ、○○が無能なんだな」
「そうだ、そうだ○○の判断ミスだ」
「いや、商品にも魅力が無いしな」
このように自分自身で考え、アイデアが戦略に練りこまれていないので言い訳をたくさんして逃げてしまいます。こんな状況が続いて会社の業績は下がり営業マンは苦しみ続ける・・残業がさらに増えて、もう辞めたい・・・
だから営業マンは戦略と戦術を自分自身でも考えなければならないのです。上司に言われたとおりにやるのではなく、自分なりの工夫をして結果を出す。これができる営業マンは仕事を楽しむことができるのです。
ですから部下に企画と実行のチャンスをあげてください。
上司から命令された戦略ばかりやっていると、モチベーションが下がり仕事が楽しくありません。何より、考える能力が養われないのです。
|