企画提案書の書き方は経営者の目線からスタート
商品をPRする時にお客様の要望を聞いたら、まず提案書を作る、いわゆる提案型営業という手法が数年前から流行しています。
ここ10年ほどで営業のスタイルが少しづつ変わってきて、単純に売りたい商品をPRするのではなく、商品の使い方・購入メリットをユーザーごとに考えて提案するようになったのです。
以前は 営業マンは商品の詳細説明を繰り返し、パンフレットを渡して、それを聞いたお客様自身が考えていた。
「そんな商品を購入すれば自社(自分)にどんな利益があるかな?」
しかし断言します、『提案営業こそが営業の王道だ!』というくらいに企画提案書ばかり書いているのは間違った営業です。
受注できなければ提案書を作る時間自体はすごく無駄なんです。
【営業業務支援システムのソフト販売の例】
「お客様の営業社員が毎日の作業報告や行動計画をパソコンに入力していただくことで、簡単に集計ができますので、すぐに経営戦略に役立てることができます」
「営業の効率をあげて、顧客情報を共有することで、たとえ社員が退職しても顧客フォローができますので企業損失がありません。」
一見すばらしい提案のように見えます。
しかし、この提案が社員3名の企業に対して、価格は500万円だとしたら?
この提案はお客様のためではなく、営業マンの売りたい都合企画。このように本気でお客様の立場に立って考えていない提案をするケースが多いのです。
もちろん、すばらしい提案で購入後も感謝していただくパターンもあります。
しかしお客さんには不要な提案をすると不満だけが残ります。
そんな商売では次につながらず、当然リピーターにもなりません。
だから顧客の視点で提案書を考えることなのです。
■今、本当にそれを導入する必要があるのか?
→投資する余裕が無いようなら断る
■導入した費用以上の効果(利益)は得られるのか?
→経費削減効果は何割期待できるのかシミュレーション
■その商品選定は正しいのか?他に選択肢は無いのか?
→場合によっては他社商品をすすめる
お客様の立場で考え「いや、これは待った方がいい」と思えるのであれば、お客様にもすぐにそれを伝えるのです。
よく、営業マンは誠実であるべき といいます。
この誠実!は約束を守るのはもちろんのこと、お客様の立場に立って提案ができるかどうかが大きく関わってきます。
最近のお客様は購入を検討する商品については営業マンよりも詳しいのでは?と思われるくらいに調査、研究している場合があります。
そんな時に、お客様が考えている以上のことを提案しようとすると、少なくともお客様の立場に立ってモノを言うことが重要。
場合によってはとにかく安い価格の商品を提案をすることがいいこととは限りません。
そのお客様には価格よりも品質が第一の場合もあります。
オプションなどで高級仕様になっても、そのお客様にはそれが必要だと思われる時は
「お客様の場合、その安い方の機種を買うくらいなら、買わない方がマシです。それでも安ければいいと言われるのであれば他社から購入してください。私は無責任な営業はしたくありません」
と言ってください。
そこまで言える営業マンは滅多にいません。「なんだこいつ!」と思われて商売にならないかもしれませんが、これが本当の企画提案です。
どうすればお客様の立場に立てるのだろうか?
営業、提案書の書き方に関する本を十冊読むよりも一冊の経営者向けの本を読んだ方がいい企画を出せます
「飛び込みの仕方」とか「売れるコツ」みたいな営業向けノウハウ本を開いてみても、スーパー営業マンの自慢話や提案書に図やグラフを入れて、とまあ参考にはなるかな・・程度の内容ばかり。
しかし、経営者向けの「会社の儲け」「経営・・」といった本には提案する際の考え方がちりばめられています。
「お客様の経営状態は・・」や「もっとこうすれば儲かる・・」が見えてきます。
そんな提案書はお客様の心に響くものになります。
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